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研究紹介「看護業務の改善?効率化のための調査の自動化について」(看護学科 瀬戸 初江特任教授)

看護学科
 私は、長年にわたり看護師として臨床現場で働いてきました。近年、医療現場は高度化や高齢化の影響で、ますます多忙を極めています。看護師は、医師の診療補助から患者の日常ケアまで、幅広い業務を担っています。

 そこで、私は看護師の日常業務を効率化し、患者と向き合う時間を増やす方法がないかと考えました。ただし、そのためには看護師の業務の詳細な記録が不可欠です。

 従来の調査方法では、看護師の1日の業務を分刻みで記録し、総時間を算出するのが一般的でした。しかし、この方法は看護師に大きな負担を強いる上、調査に協力してくれる施設を見つけるのも困難でした。また、看護師の業務は複雑で、行動の可視化には高い難易度が伴います。

 そこで、業務をより簡便に可視化する方法として、位置情報と滞在時間を把握できる位置電流検知システムを活用し、実際の臨床現場で実証実験を行いました。この調査は、文部科学省の科学研究費補助金?基盤研究(C)「業務改善?業務の効率化を目指した業務量調査?分析の自動化に関する研究」として採択されました。

 この調査では、看護師がタグを装着するだけで記録の負担が軽減され、得られるデータの精度も非常に高いことが確認されました。ただし、調査はまだ発展途上であり、受信機やタグのコストの問題、位置情報は取得できても詳細な行動は把握できないといった課題が残っています。それでも、今後システムの機能が向上すれば、看護師業務の改善にもつながると期待しています。今後も引き続き研究を進めていきたいと考えています。



[筆者]
医療福祉学部看護学科
特任教授  瀬戸 初江(教員紹介
前東北医科薬科大学病院看護部長


[老虎机游戏]看護師

[担当分野]
チーム医療論、看護管理、看護組織論、医療安全、セルフマネジメント、災害医療、 国際看護

[研究テーマ]
位置電流検知システムを活用した業務量調査、循環器疾患患者の患者教育、看護師の人材育成など