東北工業大学安全安心生活デザイン学科 大沼正寛 編著 (元東北文化学園大学 准教授)
研究調査報告「地域遺産の継承と再生デザイン 久慈社会館?幼稚園を中心に」 より抜粋
C班は、久慈幼稚園の建築的特質を主に建築計画の歴史を探ることで明らかにしようと、この建物をとりまく3人の要人に着目し、人物史を探るとともに、アレン宣教師館と遺品類を中心に観察した。
東北文化学園久慈キャンパスは、平成14年までは全寮制のミッションカレッジ、アレン国際短期大学であった。短大創設は昭和45年(1970)であるが、その前身は久慈名誉市民?タマシン?アレン女史が創設中核者となった、幼児教育?社会福祉?キリスト教伝導の総合拠点「久慈社会館」である。施工としては昭和13年(1938)の久慈幼稚園が最初で、以降久慈協会、頌美小学校および同中学校、さらに酪農学校や短大も開校させ、幼児および生涯教育、地域福祉、宗教精神を実践展開した。
アレン女史はどんな人物だったのだろうか。