研究の概要
人工心肺操作時に操作者に加わった精神的負荷と、操作者に生じた精神的負担と精神的負担の影響を各種指標にて調査?測定し、指標の適用や感度について評価することを目的とした研究で、人工心肺装置を操作する臨床工学技士のストレスを軽減し、もって医療事故を手依願させることを目的としている。
なぜこの研究を始めたのですか?
2001年3月に、人工心肺装置を使用した心臓手術において患者が死亡した人工心肺事故が発生した。この人工心肺事故を契機として、人工心肺装置を使用した心臓手術の安全性を確立することが社会的要請となり、人工心肺装置を使用した心臓手術での医療事故低減を図りたいと考え、本研究に着手しました。
先生の研究の社会との関わりは?
医療安全分野の研究です。現代医療は機械の進歩によって飛躍的に向上していますが、操作する人間との関係を適合させなければインシデントやアクシデントが発生します。インシデントやアクシデントは機器に接続される患者に影響を及ぼします。医療事故の発生頻度を低減させることで、安心そして安全な医療を提供することが可能と考えます。
社会の中でどんな応用の可能性がありますか?
医療機器だけでなく、機械と人間が接するヒューマン?マシン?システム全般に貢献する研究です。
高校生に向けて研究領域の魅力を伝えるメッセージをお願いします。 医療安全を推進するためには多面的な研究が必要です。医療分野で使用される機械の安全性を向上させることや、操作する医療従事者の教育を高めることも必要ですが、機械と人間との接点であるヒューマン?マシン?システムの側面からの研究も重要です。ゼミでは人工心肺領域にとどまらず、人工呼吸領域も対象として研究を行っております。